債務整理をした後、クレジットカードの作成はいつからできる?

クレジットカードでも債務整理はできる

クレジットカードでの借金については、任意整理・特定調停・個人再生・自己破産、どの債務整理でもおこなう事が可能です。ショッピング枠・キャッシング枠共に債務整理の対象になるので、債務整理で毎月の支払いの負担を減らしたり借金を整理することができます。

クレジットカード利用者の中にはキャッシング枠だけ債務整理をしてショッピング枠を残したいと考える方も多くいらっしゃいますが、残念ながらそういった区別をすることはできません。

債務整理の方法についてはクレジットカードの利用具合や経済状況によって選べる種類が限られる場合もあるので、弁護士や司法書士に相談して決めていくのが一般的な進め方になります。当事務所では、お客様に最適な債務整理をご提案していますので、お気軽にご相談ください。

返済の意思がある場合は任意整理などで話し合いによる和解をすることになります。この場合ショッピング枠に関しては将来利息カットや、返済期間の長期化といった話し合いが主になります。

ショッピングリボ払いなどでは実質年率20%以上の場合もあり、過払い金請求の対象になるのではないかと思われる方もいらっしゃいますが、ショッピングリボ払いでは、過払い金は発生しません。

過払い金は利息制限法に基づいて請求できるのですが、ショッピングでの支払いは借金ではなくクレジット会社による支払いの立て替えになります。ショッピングリボなどの手数料は通常の借金での利息のように利息制限法は適応されないので、20%を超えた手数料を払っていても過払い金請求はできません。

キャッシング枠については将来利息のカットや返済期間の長期化だけでなく、利息制限法が適応されるため過払い金が発生していれば請求することが可能です。

クレジットカードでの過払い金請求は全くできないと誤解している人も多いですが、クレジットカード業界でも法改正前にグレーゾーン金利での貸付けをおこなっていた業者もありますので、過払い金が発生している可能性は十分にあります。

過払い金の有無は司法書士や弁護士などに相談してしっかり確認するようにしてください。当事務所では、クレジットカードで過払い金が発生しているか、無料で調査・計算をおこなっていますので、お気軽にご利用ください。

クレジットカードを債務整理する場合の注意点

クレジットカードでの債務整理をする場合は、債務整理の手続きを始める前にカードの支払いを止める必要があります。

公共料金や携帯料金などの支払いをクレジットカードでおこなっている場合は支払い方法の変更が必要になります。この場合は料金を支払っている会社へ相談して変更してください。

クレジットカードを債務整理する場合債権者に受任通知が送られると通常は返済が止まるのですが、支払い方法を銀行口座からの引き落としにしていると自動的に引き落とされてしまう可能性があります。

銀行の対応が間に合わない場合などにこういった事態が起きてしまうので、あらかじめお金を引き出し残高をゼロにしておくことが大切です。

またショッピングローンなどを利用して商品を購入している場合はその商品を引き上げられてしまう可能性が高いです。それを防ぐ方法としては、ショッピングローンに利用しているカード会社を債務整理から外すしかないので事前に確認してください。

自己破産などの手続きを取る場合には、全ての借金について申告しなければなりません。もし申告していない借金がある時は、その借金は返済しなければいけなくなるので複数カードを持っている時は注意が必要です。こういった注意点についての対処法も司法書士や弁護士など専門家に相談して慎重におこなってください。

債務整理後にクレジットカードが作れなくなる理由

債務整理をおこなった場合、クレジットカードの新規作成が難しくなります。これは、クレジットカード会社が個人信用機関のリストを参考にして審査をしているからです。

クレジットカード会社は、個人信用機関に登録されているクレジットの履歴をチェックしており、登録している情報を見て、過去の債務状況や延滞した時のデータを参考にしていると考えられます。

個人信用情報機関は、「株式会社シー・アイ・シー(CIC)」「株式会社日本信用情報機構(JICC)」「全国銀行個人信用情報センター(KSC)」の3つの機関があります。

JICCは自己破産の免責が確定してから5年間は、金融事故を起こした人として記録されます。この期間はリストに名前が残っているので、同じ会社からクレジットカードが再発行されることはまずありません。

官報を参考にしているクレジット会社もある

クレジットカード会社は、破産した方や相続などの裁判内容が掲載される官報を見て情報を集めています。官報は国が発行する新聞で、クレジットカード会社が独自に集め、データベース化して審査の際に利用しています。

そのため、自己破産をすると官報に掲載されるため、クレジット会社は過去に事故を起こした人物だと判断し、カード発行が難しくなります。官報を参考にしているクレジットカード会社は以下の通りです。

エポスカード、オリコ、クレディセゾン、JCB、セディナ、三井住友、東京三菱UFJ、ライフカード

債務整理後にクレジットカードを作成できるのはいつごろ?

債務整理をおこなった場合、いつごろからクレジットカードを持つことができるのでしょうか。今の世の中、クレジットカードがないといろいろ不便なことも多いです。

債務整理をおこなった後、クレジットカードを発行するには、信用情報機関に登録されている情報が抹消される必要があります。クレジットカードが発行できるまでの期間は、登録されている信用情報機関や債務整理の種類によってことなります。

個人信用情報機関 任意整理 個人再生 自己破産
株式会社日本信用情報機構(JICC) 5年 5年 5年
指定信用情報機関(CIC) なし なし 5年
全国銀行個人信用情報センター(KSC) 5年 10年 10年

JICCは任意整理、自己破産、個人再生の情報がそれぞれ5年間登録されます。登録されてから5年間はクレジットカードが作れない状態です。

CICは自己破産の情報のみ登録されるので、自己破産情報以外の情報は登録されません。そのため、クレジットカードの審査でカード会社がCICの情報しか参照していない場合は、クレジットカードが作れる可能性があります。

銀行などが加盟するKSCは、クレジットカードやローンなどに関する個人信用情報を扱っており、任意整理は5年間、自己破産・個人再生は10年間、登録されます。

ただし、KSCの任意整理で登録される情報は、代位弁済をされた場合のみ登録されるため、代位弁済をしていない場合は、登録されることはありません。

このように、上記で該当する期間が過ぎると、個人信用情報に登録されている情報が抹消され、クレジットカードの審査が受けられるようになります。

債務整理後、一定の期間が過ぎたら個人信用機関に開示請求をおこなうことで、ブラック状態か確認することができます。もし、年数が過ぎても記録が残っている場合は、完済が証明できる書類などを発送することで削除することができます。

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